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令和5年8月24日の大阪日日新聞(Yahooニュース記事)で、相続土地国庫帰属制度について、すでに制度施行3か月経過したのに、まだ承認・不承認が出ていないと記載されていました。申請した後、審査に必要な期間(標準処理期間)についてお話をしていこうと思います。
目次
1.令和5年8月24日の記事
2.本制度の審査に必要な期間
3.まとめ
1.令和5年8月24日の記事
「相続した土地「手放したい人」の土地国庫帰属法 創設から3カ月、承認ゼロ
法務省は所有者不明土地の発生予防と、利用の円滑化の側面から、民事基本法制の見直しを図っている。
その一環で、相続した土地の「使い道がない」「管理が難しい」などの場合に、国に引き渡す制度、「相続土地国庫帰属法」が4月27日に創設された。8月16日時点で承認・不承認となったケースはまだ1事例もない。
要件として、「権利関係に争いがある」「担保権等が設定されている」「建物や工作物等がある」は土地対象外としている。そのほか、「土壌汚染や埋設物がある」「危険な崖がある」「通路など他人によって使用される」土地も不可としている。
承認された場合、負担金が必要となり、10年分の土地管理費相当額の納付となる。例えば、市街化区域、用途地域が指定されている地域(一部の市街地)の宅地では、100平方㍍で約55万円。農用地区域の田畑は1000平方㍍で約110万円。森林は3000平方㍍で約30万円。それ以外は面積に関わらず20万円。
法務省によると、7月末時点での相談件数は1万2000件。審査中は700件に及ぶ。問い合わせ内容は「概要を教えてほしい」といった相談から「書類を作ったので見てほしい」「地図や写真を持参して申請できるか判断してほしい」などさまざま。
そのうち、大阪法務局での相談件数は、200件超。審査中は、8月16日時点で2件。担当者は「相談者は大阪府内に住んでいて、土地は大阪府外の地方にあるケースが多い」と話す。
審査手数料の金額は、土地一筆当たり1万4000円。手数料の納付後は、申請の取り下げや、不承認となった場合でも返還しない。
土地国庫帰属法は、土地管理費などの費用がかかるため、最終手段と考えているケースがほとんどだろう。さまざまな土地の要件がある中、活用されるのか注目したい。」
(大阪日日新聞引用終わり)
2.本制度の審査に必要な期間
当初、審査期間は「半年から1年」とされていましたが、今回、自身の情報のアップデートのためにネットで調べてみました。
法務局のパンフレットにも、「本申請には、審査から帰属の決定(却下、不承認の判断を含む。)までに一定の期間(標準処理期間を設定しています。)を要します。」とあります。
①2023/04/20 — 富山地方法務局における相続土地国庫帰属制度の標準処理期間は、「8か月」です。
➁京都法務局
③更新日:2023年4月21日
東京法務局における相続土地国庫帰属の承認申請の標準処理期間は
「8か月」となっております。
申請内容や天候等の理由により、標準処理期間を超える場合がありますのでご了承ください。
④津地方法務局の標準処理期間は、8か月です。 「標準処理期間」とは、申請が届いてから結論を出すまでに通常必要となる期間の目安を示したものです・・・
➄2023/04/26 — 新潟地方法務局における相続土地国庫帰属の承認申請の標準処理期間は 「8か月」となっております。
相続土地国庫帰属制度の標準処理期間について、各法務局により大きく異なることはなく、8か月と定めているケースが多かったです。当然、天候などにより超過するケースもある旨、注意書きがされていました。
3.まとめ
今回のニュースで、3か月たっているのに、承認も不承認もないと言っていますが、そもそも審査に要する標準処理期間が8か月と定めている法務局が多いため、制度開始の令和5年4月27日から8か月経過の令和5年12月27日ぐらいから、結果が出始めるのではないでしょうか?
本制度は、負動産を抱えた相続人にとって、国に引き取ってもらう有効な手段として開始されました。私自身、数件問い合わせを受けております。お困りの方は、是非、最寄りの法務局に相談してみてください。
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