相続でお困りですか? 登記と税金の悩み、その場で無料解決!
令和7年1月15日(水)に「北野純一税理士事務所」内で開催されます「相続法律・税務無料相談会」が実施されます。相続前のご相談、相続発生後のご相談、どちらにも対応しております。
相続発生後、遺産分割協議をして一度は決まった遺産分割。長男が母親を扶養するということで、他の相続人より多くの分割を受けていたのに、長男はその義務を尽くさないときに、他の相続人から、当該遺産分割協議を解除することはできるのでしょうか。そもそも、一度決まった遺産分割協議を解除することはできるのでしょうか。この辺りについて解説していきます。
目次
1.遺産分割協議の解除
2.事例で遺産分割協議の解除について考える
3.どうすれば遺産分割協議を解除できる
4.まとめ
1.遺産分割協議の解除
遺言の中に負担付遺贈というものがあります。財産を特定の人に遺贈する代わりに、相続が発生するまで、残された奥様の世話をしてほしいという条件付きだった場合、受遺者が世話をしなかった場合、相続人は相当の期間を定めてその履行の催告をすることができます。 この場合において、その期間内に履行がないときは、その負担付遺贈に係る遺言の取消しを家庭裁判所に請求することができることになっています。
それでは、相続発生後に、相続人全員が集まり協議して遺産の分割方法を決めた場合、その相続人の一人から当該遺産分割協議を解除できるのかといった問題があります。各家族において事情は様々ありますが、特定の相続人に遺産を多く分割したのに、その時に付加した条件を履行しない場合、負担付遺贈のように解除できるのでしょうか?
2.事例で遺産分割協議の解除について考える
父親が亡くなり相続が発生しました。遺産分割協議の際、残された母親の面倒を見る(扶養する)という条件で、長男が他の相続人より多くの遺産をもらうことで合意しました。
ところが、その長男が母親の扶養義務を尽くさない・・・・。
業を煮やした次男が、遺産分割の解除を言い始めましたが、果たして解除することはできるのでしょうか?
結論から言いますと、上記の場合ですと解除することができません。
「(最判平元.2.9)
遺産分割協議において、共同相続人の一人が他の相続人に対して負担した債務を履行しないことを理由に当該遺産分割協議を解除することはできない。」
この理由は、遺産分割協議はもともと遺産の分割そのものを目的とするもので、それは協議の成立とともに終了しています。解除の原因となるべき不履行が概念できないということです。解除を認め、遺産を再分割するということになると法的安定性が著しく害されてしまうことが理由です。
それでは、一度成立した遺産分割協議は、解除することはできないのでしょうか?
3.どうすれば遺産分割協議を解除できる
上記のように法定解除(債務不履行解除)はすることができませんが、合意解除はできます。(共同相続人全員で合意して、新たに遺産分割協議を行うこと)
当事者間の新たな契約となるので問題がないということです。
そもそも当事者全員が合意しているのだから、法的安定性は害さないということなのでしょう。
4.まとめ
遺産分割協議において、共同想像人の一人が他の相続人に対して負担した債務を履行したことを理由に当該遺産分割協議を解除することができないとする判例により否定されています。この解除を認め遺産の再分割を許すことは、法的安定性が著しく害されることが理由です。
遺産分割協議を契約とみて法定解除(民法541条)を相続人の一人から相当期間を定めて催告後、期間経過での解除ということはすることはできませんが、共同相続人全員の合意により解除することができるということです。
令和7年1月15日(水)に「北野純一税理士事務所」内で開催されます「相続法律・税務無料相談会」が実施されます。相続前のご相談、相続発生後のご相談、どちらにも対応しております。
2024年4月に施行された相続登記の義務化は、全国の不動産所有者に大きな影響を与え始めています。この制度は、相続人が相続した不動産の登記を3年以内に行わなければならないというものです。これにより、未登記の不動産が減少し、不動産の管理や利用がより効率的に行われることを期待されています。しかし、実際の運用において、さまざまな影響が現れています。以下に、いくつかの主要な点を項目ごとにまとめます。
高齢者の生活が困難になっている現状については、さまざまな背景や事例が存在します。ここでは、社会福祉士の方と話をした中で聞いた、主な要因と具体的な事例をいくつか項目ごとにまとめます。
「所有不動産記録証明制度」は、2026年4月に施行予定の新たな不動産制度です。この制度は、相続時や不動産の管理に関する課題を解決するために設けられ、全国規模での不動産情報の把握を大幅に簡素化することを目的としています。従来の不動産調査では、所有者が複数の市町村に不動産を所有している場合、各市町村役場で個別に調査する必要がありましたが、この制度により、一括して全国の不動産を確認できるようになります。それでは、その内容を見ていきましょう。