27:相続人調査で見つけたご親族への対応

　相続人の調査で、長期間音信不通だった親族に出す手紙の文面のヒントを依頼者の方と一緒に考えていきました。最終的に文章を丁寧にまとめてほしいとのことで、こちらで修正を加えた文面を再度確認し、郵送していただきました。

　どんな反応があるのか、とても気になっていました。先日、依頼者にお会いした際尋ねると「先生のおかげで、長年音信不通だった〇〇から連絡があり、今度会いたいと言ってきました。ありがとうございました。」とおっしゃられました。依頼者の顔も心なしか少し安心したような表情でした。私は、今まで背負っていた重圧が解けた気分になり、「よかったですね。ゆっくり話してくださいね。」と声をかけました。

　戸籍を使って相続人を調査をするのですが、電話番号はわからないため、住所を特定し手紙を出します。この手紙の出し方ひとつでもめることもありますので、細心の注意を払って対応しました。もめなかったことに安心したのも事実ですが、長年音信不通だった親族の方と、また関係が戻ったことが、司法書士冥利に尽きると思いました。